C/2023 E1 (ATLAS) 彗星、略してE1彗星は、今年の7月に最も明るい状態で観察することができます。この彗星は画像上は緑色のガス状に輝くものの、その尾は非常にかすかにしか見えません。ほとんどの画像は、彗星の核から漏れ出したガスと塵からなる彗星の明るく丸いコマのみを写し出しています。この彗星はすでに太陽へ最接近し、太陽系の彼方に向かう途中で地球を通り過ぎる間近。今こそユニステラ望遠鏡使用者のネットワークが活躍できる絶好の機会です。宇宙を旅する彗星のかすかな尾を明らかにするため、観察にご協力ください!

「スーパーイメージ」とは?

「スーパーイメージ」とは、個々の観察では得られない詳細を明らかにするために多数の観察を組み合わせて作成した画像です。当社のスーパーイメージ能力を組み合わせることで、空における彗星の位置に応じて伸びるE1彗星のかすかな、しかし壮大なイオンの尾を明らかにできるかもしれません。この観測が非常に難しい薄いイオンの尾は、太陽の光によって励起された粒子で構成されており、太陽の反対方向に伸びる長い糸のように見えます。このかすかな尾を見えるようにするには、天文学者は多くの画像を結合してスーパーイメージを作成する必要があります。

ユニステラ望遠鏡使用者のネットワークは、すでにK2彗星のスーパーイメージの作成に成功しており、同じくE1彗星でも驚くべき詳細を捉えることは確実でしょう。

Comet K2

C/2017 K2 PanSTARRS彗星のスーパーイメージ

E1彗星のスーパーイメージ観察に貢献するには

E1彗星の尾を明らかにするスーパーイメージを作成するには、特定の場所にいる観測者がほぼ同時に観察することが重要です。7月14日、15日、16日の夜に、北米、ヨーロッパ、日本のユニステラコミュニティに参加して、この神秘的な彗星を観察しましょう!各地域の異なるタイムゾーンに応じて、観察すべき現地時間を以下にご紹介します。一夜だけでも構いませんし、三夜すべて観察しても構いません。

観察する夜 (現地時間):7月14、15、16日

タイムゾーンに応じた観察現地時間:

北米:

PDT (UTC-7):21:00~22:00

CDT (UTC-6):22:00~23:00

MDT (UTC-5):23:00~00:00

EDT (UTC-4):00:00~01:00

ヨーロッパ:

UTC+0 :21:00~22:00

WEST (UTC+1):22:00~23:00

CEST (UTC+2):23:00~00:00

EEST (UTC+3):00:00~01:00

日本:

JST (UTC+9):22:00~23:00

スーパーイメージのファンイベントに参加するには:
  • 彗星暦ページを使用して、UnistellarアプリのサイエンスモードでE1彗星を20分間観察します (E1彗星ブログの説明に従って露出時間: 3971ミリ秒、ゲイン: 25 dB)。
  • また、彗星チュートリアルページをご覧いただくと、Unistellarアプリのカタログに含まれていない新発見の彗星でも観察できる方法に関する詳細な手引きを参照できます。
  • データがアップロードでき次第、この観察報告フォームを通じて観察についてお知らせください。

彗星のエンハンスト・ビジョン(光の蓄積)画像も忘れずに撮影し、ソーシャルメディアで共有してください。Unistellarのタグ付けをお忘れなく。7月12日から20日までInstagramで開催されるE1彗星写真コンテストにご参加ください!詳細については、Instagramの@unistellarscopeをチェックしてください。

観察方法についてご質問がある場合は、[email protected]までお問い合わせください。

Unistellar Smart Solar Filter

ユニステラ観察者JM Laugierさん (フランス) からのE1彗星のeVscope画像

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